・・妖精が住むような不思議な世界・・
カッパドキア トルコの旅の想い出 

2007-05-18


トルコの世界遺産「ギョレメ国立公園とカッパドキアの岩窟群」
 標高1000メートルを超えるアナトリア高原中央部に、岩石地帯が広がる、何とも不思議な世界のカッパドキアへバスは向かいました。
 カッパドキアの奇岩は「ペリバジャ=妖精の煙突」などとと呼ばれています。
 まさに妖精が住んでいたと思われるような不思議な世界で、キノコのような形や煙突のような巨大な奇岩がそびえ立った景観は、まさに自然の驚異としか言いようがありませんでした。

 この不思議な風景は、「柔らかい地層と硬い地層が重なり合い侵食されて生み出されたものです」とガイドさんは説明します。
 この奇岩の大地は、3世紀半ば、ローマ帝国の弾圧を逃れたキリスト教の修道士たちが、柔らかい岩をくり抜いて住居や教会を作って暮らしていたのだそうです。
 岩を掘って部屋を作り生活していたその光景は、岩の形が不思議でおどけた感じがするので、何とも可愛らしく、夢をさそうものでした。
 12世紀に洞窟教会を作り、その教会の岩の天井や壁面にはフレスコ画を描かれており、洞窟なので光が入らないために、フレスコ画は綺麗な形で残っていました。
 キリスト教徒たちは、トルコでペルシャやイスラムの勢力に包囲され、絶えず脅威にさらされていたために、彼らは、敵から一時的に身を隠す場所を地下に求めたのだそうです。
 迫害を逃れて造られた巨岩の住居は、実際に住んでいた時はどのようなものであったか分かりませんが、残された奇岩の住居跡は不思議なほど静かで趣きのあるものでした。
 1965年に発見された地下都市は、地下8階、深さ65メートルにも及ぶ巨大なものでした。
 人の知恵が生んだ洞窟の教会には、地下1階のワイン製造所、地下2階の食堂、居間、寝室、などが収容人数に合わせて、掘って生活の場を作っていました。
 驚くことに、地下5階をつなぐ通路には、外敵が襲ってきた時通路をふさぐため、1トンもの大きな円形の石を転がして通路を閉じる仕掛けもありました。
 
 不思議な世界が展開される、トルコの世界遺産「ギョレメ国立公園とカッパドキアの岩窟群」をまとめました。